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これからのかかりつけ医の在り方を考える会
特設サイト

  2022年3月に発足した「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」は、日本医師会において「かかりつけ医」の定義を取り纏め、これからの地域医療の担い手である開業医がかかりつけ医として診療に当たることを提唱する日本医師会名誉会長の横倉義武先生を会長とする組織です。

  かかりつけ医とは、『なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師』と定義されています。

 「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」では、「かかりつけ医」の社会実装に向けて、医療政策提言策定、同提言の新聞発表、一般向け「かかりつけ医」セミナーなどの活動を展開しています。

  この特設サイトでは、「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」の2024年1年間の活動をご紹介します。

2024年11月3日(日)、一般の方々を対象に、“かかりつけ医の社会実装を推進するシンポジウム”を開催
2024-10-22 パンフレット 2024-11-03 かかりつけ医の社会実装を推進するシンポジウム (1).jpg

基調講演 横倉義武 日本医師会名誉会長

講演1武田俊彦氏 岩手医科大学客員教授

講演2 新田國夫氏 日本在宅ケアアライアンス理事長 新田クリニック院長

​講演3 山口育子氏 認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長

2024年10月14日(月)、日本経済新聞全面意見広告を掲載
24年10月7日 川合さん 日経最終稿Nikkei_21stcentury_AD_1007ol.pdf.jpg
2024年9月20日(金)、「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」
提言 2024を発表

「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」    
提言 2024

本当に、“健康に関することをなんでも相談できるかかりつけ医”をもっていますか?

  2024年9月20日

 

 これからのかかりつけ医の在り方を考える会

はじめに

  2022年3月に発足した「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」(横倉義武 会長)は、地域医療の担い手である診療所および地域密着型中小病院が「かかりつけ医機能」を発揮し、「かかりつけ医」として地域住民の診療に当たることを提唱する組織です。

  かかりつけ医、かかりつけ医機能の定義は、2013年8月8日に発表された「日本医師会・四病院団体協議会合同提言」(下記)で明らかにされています。この提言に示された かかりつけ医、かかりつけ医機能には、かかりつけ医となる個々の医師の能力、かかりつけ医機能を担う医療機関(診療所、地域密着型中小病院)が具備すべき機能が挙げられ、これらの医師、医療機関を支えるために地域で構築されるべき連携・協働のシステムの必要性が提唱されています。

  この中で医師、医療機関に、かかりつけ医機能として求められる役割は極めて多岐に渡るため、かかりつけ医、かかりつけ医機能は1人の医師、1つの医療機関だけで担えるものではなく、地域全体で必要なときに必要な医療が適時適切に提供できる体制の構築が必要です。

 「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」は、かかりつけ医を中心とした『切れ目のない成育・医療・介護』の提供を目標に、同会の第1次提言として、2023年1月30日、医療政策提言2023 『かかりつけ医の社会実装に向けて ~かかりつけ医機能を発揮するための制度整備~』を記者発表しました。

 

  この提言に引き続き同会では、国民向けの提言として、第2次提言 『本当に、“健康に関することをなんでも相談できるかかりつけ医”をもっていますか?』を取り纏めました。

  来春には、かかりつけ医制度の概要が固まることを踏まえ、この機会に国民のみなさんにかかりつけ医に対する理解を深めていただこうとの趣旨で、「同会 提言2024」を発表いたします。

本提言では、提言1において、「かかりつけ医が国民の健康を守る」 提言2では、「かかりつけ医のみつけ方」 提言3では、「国民自らがかかりつけ医と共に地域医療を守ることで、国民皆保険が堅持されていく」ことを提唱しています。

2024年9月
これからのかかりつけ医の在り方を考える会

(別紙・参考)

「日本医師会・四病院団体協議会合同提言」(2013年8月8日)

 

かかりつけ医の定義

 「かかりつけ医」は、以下の定義を理解し、「かかりつけ医機能」の向上に努めている医師であり、病院の医師か、あるいはどの診療科かを問うものではない。そして、かかりつけ医は、患者のもっとも身近で頼りになる医師として、自ら積極的にその機能を果たしていく。

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「これからのかかりつけ医の在り方を考える会」

会 長: 横倉義武 日本医師会名誉会長

副会長: 小川久雄  熊本大学学長 国立循環器病研究センター名誉総長

 

委員:

蓮澤浩明  福岡県医師会会長

福田 稠   熊本県医師会会長

河野雅行  宮崎県医師会会長

柵木充明  愛知県医師会会長

鈴木邦彦  前 茨城県医師会会長

佐藤信博  延岡市医師会会長

新田國夫  日本在宅ケアアライアンス理事長 新田クリニック院長

荒井秀典  国立長寿医療研究センター理事長

斎藤能彦  奈良県立病院機構 奈良県西和医療センター総長

香取照幸  兵庫県立大学大学院特任教授 未来研究所臥龍 代表理事

武田俊彦  岩手医科大学客員教授

西村邦宏  国立循環器病研究センター 予防医学・疫学情報部 部長

鈴木隆雄  国立長寿医療研究センター 理事長特任補佐

田中一成  静岡県立病院機構理事長

高谷典秀  医療法人社団同友会 理事長

中山健夫  京都大学大学院医学研究科 健康情報学分野教授

幸田正孝  医療経済研究・社会保険福祉協会 顧問

渡辺俊介  国際医療福祉大学 大学院 客員教授

  

事務局:21世紀メディカル研究所(代表:阪田英也)

これからのかかりつけ医の在り方を考える会

提言 2024

本当に、“健康に関することをなんでも相談できるかかりつけ医”をもっていますか?

 

提言1:かかりつけ医がみなさんの健康を守る

みなさんが住む地域における医療、すなわち地域医療とは地域全体で住民の健康を包括的に支援する体制のことです。そして地域医療の主体は、地域住民とこれを支えるかかりつけ医。地域住民のかかりつけ医に対する信頼が、これからの地域医療をつくり持続可能な体制を構築します

 

(1)「この先生なら安心だ」というかかりつけ医を選んでもちましょう

 

(2)かかりつけ医は日常の健康管理へのアドバイスによる病気予防や病気の早期発見をし、専門的な治療が必要な場合、適切な医療機関・診療科を紹介してくれます

(3)かかりつけ医がもつ機能は患者中心の医療をはじめ、保健・介護・福祉活動、在宅医療など多岐にわたりますが、かかりつけ医はこうした機能を果たすべく、日本医師会が主催する「かかりつけ医機能研修制度」など、専門的な研修を受講・トレーニングしてみなさんの日常診療に当たります

(4)かかりつけ医を受診するときには、“医師との対話を大切にする”ことが必要です。かかりつけ医との双方向のコミュニケーションを心掛けましょう

提言2:かかりつけ医のみつけ方

健康診断や予防接種などの機会に身近な医療機関に行くことが、かかりつけ医を見つけるきっかけになります。また、地域医師会や地域・市区町村のホームペジ、広報誌などを参照して、かかりつけ医をみつけましょう

(1)かかりつけ医の情報収集の方法

■健康診断や予防接種などの機会に身近な医療機関に行く

■地域医師会のホームページ

■地域・市区町村のホームページ

■保健センター等の健康情報や広報誌

■都道府県によるかかりつけ医紹介:「医療情報ネット(ナビイ)」(*1)

(2)かかりつけ医を選ぶときのポイント

■自宅や職場から近く通院しやすい

■質問に丁寧に回答してくれる

■治療や検査をする理由を分かりやすく説明してくれる

■病状に応じて適切な医療機関を紹介してくれる

■外来受診が困難な場合、往診・訪問診療も手配してくれる

 

提言3:みなさん自らが地域医療を守る

みなさんを守る地域医療は、同時にみなさんがかかりつけ医と共に守っていくことが必要です。そのためには日頃からの健康管理に務め、何かあったら、まずかかりつけ医にかかる受診行動を心掛けてください。そのことが、みなさんの大切な財産である「国民皆保険」を持続可能にしていきます

 

(1)“病気にならない”、つまり「日常の健康管理」と「健康づくり」を行いましょう。そして何かあれば、かかりつけ医に受診して、「早期発見」してもらい「適切な治療」を受けましょう

 

(2)日本の医療保険制度は、全ての国民が公的医療保険に加入し、お互いの医療費を支え合う「国民皆保険制度」です。世界保健機関(WHO)は、2000年に「日本の医療保険制度は総合点で世界一」と評価しています。しかし近年、この「国民皆保険制度」は少子高齢化を主原因として、医療保険制度の収支バランスが崩れ始め、その存続が危ぶまれています。

 

(3)みなさんが自ら実践する健康管理や健康づくり、そしてかかりつけ医による適切な医療の実施、さらには国と地方、民間が力を合わせて、かかりつけ医の社会実装の環境整備を進め、世界に誇る日本の「国民皆保険」を堅持し、みなさんの子孫に大きな財産として残していきたいものです

 

*1: 2025年4月から、都道府県による「かかりつけ医」の紹介が始まります。

この紹介は、「医療情報ネット(ナビイ)」

https://www.iryou.teikyouseido.mhlw.go.jp/znk-web/juminkanja/S2340/initializeで公表されます                   

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