21世紀 健康・医療未来戦略フォーラム第1回会議

健康・医療未来戦略フォーラム第1回会議が、6月3日(金)14:00~16:00に開催されました。今回は、同フォーラム座長の済生会熊本病院 名誉院長 副島秀久先生が「クリニカルパスの医療AIへの応用」のタイトルで講演されました。(21世紀メディカル研究所 主任研究員 渡辺幸輔)


膨大なデータが活用できていない医療AIとデータ環境の現状打破には、アウトカム志向クリニカルパスが重要。このパスは、現行の電子カルテが抱える課題を克服するために必要な要素を持ち合わせ、ビッグでかつ横断的な解析の実現に期待。



健康・医療未来戦略フォーラム第1回会議が、6月3日(金)14:00~16:00に開催されました。今回は、同フォーラム座長の済生会熊本病院 名誉院長 副島秀久先生が「クリニカルパスの医療AIへの応用」のタイトルで講演されました。同フォーラムは、主要な医療関連団体、先進的研究者が行なう講演によって、我が国の健康・医療未来戦略の実際を学ぶことを目標としています。


第1回会議での副島先生の講演「クリニカルパスの医療AIへの応用」は、1. 背景 2.

医療AIとデータ環境 3. クリニカルパスの定義 4. アウトカム志向クリニカルパスについて 5. 記録の構造化と自動化 6. データ解析の詳細の順で進められました。この中で、医療AIを取り巻く現状と課題が明示され、その上で、なぜアウトカム志向クリニカルパスがAIに向いているのかについて語られました。



副島氏は、現在の医療AIとデータ環境は、①時系列が明確でない、②各データとイベント情報が紐付いていない、③構造化されていない、④標準マスターが十分に利用されていないなどを原因として、膨大なデータを十分に活用できていないことが問題であると強調されました。一方で、AI電子カルテには、個々の最適な治療プログラムの提示、治験の効率化、労働負担の軽減など、将来の医療の在り方をより充実させるために必要な要素が期待されていることも示されました。


さらに、アウトカム志向クリニカルパスの構造を「患者が退院可能になるまで」のアウトカム、アセスメント、タスクを例に挙げて示され、(1)データセットが時系列に構成され、他

のデータパスと組み合わせる事ができる、(2)目標と結果のずれが明瞭になる、(3)常に治験データが蓄積されるような環境が作れるという大きな有用性を提示されました。



次回は、7月11日(月)14:00~16:00、京都大学経営管理大学院 特命教授 岩尾聡士先生が『医療クラスター形成により街全体で高齢者を看守る「CBMCヘルスケアイノベーションDR. IWAOモデル」』のタイトルで講演されます。